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あなたは、「共依存夫婦」という言葉をご存知でしょうか?
以前は、共依存親子についてお話をしました
参考記事:共依存親子の結婚には離婚が付きもの!?根本を治療する方法
ですが最近は、共依存夫婦が問題になってきているようです。
そもそも、「共依存」の意味は「愛情という名の力を借りて相手を支配すること」なのです。
夫婦なのだから愛情表現があって当然といえば当然ですよね。
でもその愛情が実は苦痛や拘束に変わってしまい、夫婦のどちらかが支配してしまうということです。
たとえば
・摂食障害の子どもとその母親
・不登校の子どもとその母親
・ギャンブル依存症の夫とその妻
・アルコール依存症の夫とその妻
という関係で支配する人と苦痛や拘束されている人との関係が「共依存」であるといわれています。
夫婦ですから愛情をもって接することはお互いに認め合っていることと考えます。
愛情が実は相手にとって苦痛と感じるまたは拘束されていると感じているようなら、解放することで問題が解決するのかもしれません。
共依存夫婦に見られる特徴とチェックリストについてお伝えします。
共依存夫婦に見られる特徴
共依存夫婦に見られる特徴を採り上げてみます。
1.他人に尽くすタイプの人
とにもかくにも相手に尽くしたがる人のことです。
差しさわりのない程度に尽くしたいと思うのはよいでしょうけれど、相手に尽くすことが自分にとっては幸せなことと考えるタイプです。
そこまでしなくともよいのではと子どもの世話をするかのように扱うのが大きな特徴といえます。
ごく一般的にお世話をするのとは少しかけ離れていますよね。
2.両親からの愛情不足のまま幼少期を過ごした
これは私にも経験があります。
両親から愛されたい、かまってもらいたい、だから何でもやってあげたいと考えて行動する人です。
子どもにとっては両親が一番の存在です。
ふとしたことで両親が目を向けなくなったら、寂しい、悲しいという気持ちになるので、子どもなりに一所懸命アピールします。
それが続くと大人になってから「共依存」という病的な症状が起きてしまいます。
私の場合、未成年の時代は親に拘束され、それが次第に苦痛になり、20歳で親元を離れたという経験があります。
その後の両親の行動は、やはり弟の世話が主になっていたようですが、兄弟でお互いに家庭を持ち始めたら、考え方を改めたようです。
3.人に感謝されることがとても好きであること
人に感謝されるという経験はどなたにでもあると思います。
感謝されて嫌だと考える人はいませんね。
共依存に陥りやすい人は感謝されるのが好きだと感じていることなのです。
人から感謝されるのは自分がいるからと存在意義を感じるのは避けたほうが良いでしょう。
4.相手の気持ちを必要以上に深く考えてしまうこと
相手の気持ちを奥深く考えるのが得意になっている人のことです。
多少なら相手の気持ちを考えて行動することはありますが、限度を超えた行動が共依存に陥ってしまう原因になっています。
たとえば相手が落ち込んでいると自分も同じように落ち込んでしまい、反対に自分の心に不安を抱えることになるので要注意です。
5.LINEやメッセンジャーなどの返信が早ければ早いほど良い
あなたはLINEやMessengerなどで相手に回答を求めた場合、どのくらいの時間、待つことができるでしょうか。
その時間が5分とか10分でしたら要注意です。
返信が遅いと「嫌われたのかなぁ」とか「何か問題が起きたのでは」と心配してしまいます。
心配する気持ちも理解できますが、相手は仕事中や車を運転していることもあるので返信に遅れがあっても不思議ではありません。
いつか返信があるだろうという大きな気持ちで構えるように心にゆとりを持つとよいでしょう。
こうして挙げてみると、該当しそうなことがありそうです。
自分の存在は相手にとって必要なことと感じてしまうとそれだけで共依存に陥ってしまうのかもしれませんね。
私は夫婦生活20年を超えましたが、近からず遠からずでちょうどよい距離を保つようにしていますよ。
共依存夫婦の特徴をある程度つかんだところで、チェックリストによる共依存夫婦かどうかを確認してみましょう。
共依存夫婦かどうかチェックしよう!
□自分を犠牲にしても相手への手助けや世話をしたいと思う
□相手の行動や感情、考え方など自分に合わせるようとコントロールする。
□問題や危機に面している人間関係に巻き込まれていることが多い。
□一人でやっていけるという自信がなく、見捨てられるかもしれないと不安にかられる。
□特定の相手ことだけで頭がいっぱいになり、視野がせまくなっている。
□自分の問題は大したことはないといやなことを見て見ぬふりをして表面上は何でもないように装う。
□相手との境界線がはっきりせず、相手が落ち込んでいると自分も落ち込んでしまう
□他人の問題に同調し、相手からの精神的、性的、身体的侵入を許してしまう
□罪の意識を感じてしまい、相手の問題は自分のせいだと思い込んでしまう
□過去の人間関係の間違いを反省する事なく、同じ間違いを繰り返すことがある。
□被害者意識が強くなり、自分は犠牲者だと思い込み、弱々しくなる
□自分の周りに原因や問題があることに気づいていながら、波風を立てないように問題を明らかにしない
□相手にしがみついていることを愛情と取り違えている。
□「こうあるべきだ」「こうなるはずだ」という感情にとらわれやすい
□相手の気持ちを敏感に察して先読みし、相手のために頭を働かせたり、心配したりする
□「ノー」とはっきり言えず、すべてを引き受けて、疲れてしまったりうらみがつもったりする
□責任感が強すぎて、すべてのことをやりこなす
チェックリストは全部で17項目となります。
夫婦でチェックをしてあてはまるものが目安として、5つ以上である場合は共依存の疑いがあると考えてください。
まとめ
共依存について説明しましたが、決して治らないという病ではないと感じます。
夫婦だから愛情をもって接しているのは当然のことだと考えます。
チェックリストの中にある項目は改善の余地が十分にあると思います。
夫婦であっても他人であってもお互いにちょうどよい距離を保ちながら心にゆとりを持った人生を過ごしてほしいと願っています。